白衣にサングラス、手に持ったチョーク一本で、人間の煩悩と解剖図をめった斬り!
今夜も聴診器ならぬ毒舌で、皆さんの笑いのツボを診察してくださいます。
本日の診察カルテ、お題は『吸血鬼』。
医学的見地から叩き出される、前代未聞のドラキュラ論とは……?
それではご登場いただきましょう。
大きな拍手でお迎えください、ナンシー北野先生です! どうぞー!」

えー、今日のお題は「吸血鬼と美少女」ということでね。
(黒板の前に立ち、チョークを持つ)
吸血鬼……英語で言うと「ヴァンパイア」ですな。
これ、医者の目から見ますとね、非常に不摂生な生活をしてる連中なんです。
まず、日光に当たらない。これはもう、ビタミンDが不足して骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりますよ。
で、主食が「血」でしょう?
血ばっかり飲んでたら、これ鉄分の過剰摂取で内臓やられますよ。
(黒板に「血液」と大きく書く)
さて、ここに一人の吸血鬼がいたとします。
彼が狙うのは、ピチピチの美少女。
なぜ美少女なのか?
これね、医学的に言うと、おっさんの血はドロドロだからです。
中性脂肪とコレステロールの塊をストローで吸ってみなさい。
吸血鬼だって、途中で管が詰まって脳梗塞起こしますよ。
(黒板に簡略化した「美少女の首筋」の絵を描く)
ここね、ここが狙い目。頸動脈(けいどうみゃく)。
吸血鬼が美少女の首にガブーッ!といく。
すると、美少女は「あぁ……」なんて言ってね、うっとりするわけです。
これが不思議だね。おっさんに噛まれたら即座に110番ですけど、吸血鬼ならロマンスになる。
でもね、美少女の方も最近は油断できない。
吸血鬼が美少女の首筋に牙を立てようとしたら、その子が「ちょっと待って、今これ飲んでるから」って。
見たら、ニンニクたっぷりの二郎系ラーメン食べてた。
吸血鬼、一口吸った瞬間に、口の中がギョーザ定食ですよ。
そのままショック死。これを医学用語で「スタミナ死」と言います。
(黒板に「ニンニク」と書き、大きくバツ印をつける)
最近の吸血鬼は、美少女を選ぶのも大変なんです。
美少女だと思って噛みついたら、実は美容整形外科の常連でね。
首筋に大量のヒアルロン酸とボトックスが入ってた。
吸血鬼が血を吸おうとしたら、口の中にモチモチしたジェルが入ってきた。
「なんだこれ、タピオカか?」なんて言ってるうちに、吸血鬼の顔もツルッツルのパンパンになっちゃった。
これが本当の「吸血鬼のアンチエイジング」……。
(客席を指差して)
奥さん、笑ってるけどね、あんたの首筋噛んでも血なんか出ませんよ。
出てくるのは、昨日の晩の残り物の煮物の汁ぐらいなもんだ。
吸血鬼だって、あんたの首を見たら「あ、ここは地盤沈下してるな」って避けて通りますよ。
まぁ、美少女の血は甘いなんて言いますけどね。
今の若い子はスイーツばっかり食べてるから、血糖値が高い。
吸血鬼がその血を吸い続けたら、どうなるか。
あいつら、インスリン打たなきゃいけなくなるんです。
夜な夜なマントを羽織って、自分の腹に注射器刺してる。
「ドラキュラ」じゃなくて「糖尿キュラ」ですな。
えー、お時間です。
お大事に。


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