「皆さんは、世間が押し付ける『正しいルール』に、息苦しさを感じたことはないでしょうか。
今宵、その薄っぺらいモラルを冷徹に解剖するため、二人の知的な迷い子がステージに立ちます。
静かに活字の海を泳ぎ、理路整然と世間の矛盾を突き刺す『みお』。
そして、その綺麗な理屈を、生々しい女の本音と欲望でドロドロに濾過して吐き出す『みき』。
企業の『軸(アクシス)』ではございません。あえて最後を濁らせて、この世に意味を持たない五文字の記号を背負いました。
本日のネタは『エチケット』。
可愛い名前に騙されてはいけません。彼女たちが放つのは、乾いた現代に突き刺さる冷たい劇薬。
──それではお呼びいたしましょう。
アクシズのお二人です、どうぞ!」
みお:
はい、どうもー。アクシズですー。よろしくお願いします。
みき:
お願いしますー。……ねえ、みおさん。最近さ、世の中「エチケット」に厳しすぎない?
みお:
まあね。マナーとかコンプライアンスとか、うるさい時代ですよ。
みき:
私なんてね、この前ついうっかり、電車の中で思いっきりおじさんの加齢臭を「……くっせ!!」って顔に出しちゃったのよ。これもエチケット違反かしら。
みお:
それはあんたの性格の問題だよ! 顔に出すな! 鼻呼吸を止めろ!
みき:
でもさ、女性としてのエチケットってあるじゃない。身だしなみとか。みおさん、今日もその……なんだか「文化系をこじらせた司書さん」みたいな格好だけど、それ正解なの?
みお:
失礼な! これが私の正解なの! 清潔感! これが最大のエチケットよ。みきさんこそ何よ、その「一晩中飲み明かして、朝方にコンビニへ酒を買いに来た女」みたいなテカリは。
みき:
これはツヤ! 美容成分!……まあ、エチケットで言えばさ、食事の席よね。私、こないだ合コンに行ったんだけど、サラダの取り分けで揉めたわよ。
みお:
あー、あるね。「女子力アピールの取り分け」ね。
みき:
そう。若手の子が「私やりますぅ〜」とか言って、小鳥の餌みたいな量しか盛らないの。私、腹が立っちゃって。「おい、エチケットってのは相手を満足させることだろ!」って言って、そいつの皿に唐揚げをピラミッドみたいに積んでやったわ。
みお:
それはエチケットじゃなくて嫌がらせだよ! 胃もたれするわ!
みき:
あとさ、デートの時のエチケット。みおさん、鼻毛とか大丈夫?
みお:
……急に生々しいこと聞くなよ! 処理してるわよ!
みき:
私はね、常にカバンにハサミと毛抜きを入れてる。いつ何時、素敵な男性と急接近してもいいようにね。でも悲しいかな、最近は自分の鼻毛より、自分のヒゲが気になるのよ。
みお:
ヒゲ!?
みき:
そう。朝、鏡を見たら口角のあたりに「歴戦の戦士」みたいなのが一本生えてるの。これを抜くのが、もはや私のモーニング・エチケット。
みお:
悲しいルーティンだね!
みき:
でも一番難しいのはさ、他人のエチケット違反を指摘するかどうかじゃない? 歯に青のりがついてる時とか。
みお:
あー、言いにくい。特に目上の人とかだとね。
みき:
私、この前収録で、大物俳優さんの鼻から立派な「エチケット違反」がこんにちはしてたの。でも言えないじゃない? 仕方ないから、自分の鼻をずっと指で押さえて「あなたの鼻、出てますよ」ってテレパシー送ったわ。
みお:
伝わるか! 「みきさん、鼻の下かゆいのかな?」って思われるだけだよ!
みき:
結局、一番のエチケットは「見て見ぬふり」っていう優しさなのかもしれないわね。
みお:
……あんた、自分の人生も見て見ぬふりしてない?
みき:
うるさいよ!
二人:
どうも、ありがとうございましたー。


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