タイで開催されたミス・ユニバース大会において、メキシコ代表が大会主催者に対して女性蔑視とも受け取れる発言をしたことが発端となり、多くの各国代表が抗議の意を示して会場を後にするという騒動が起こりました。私もその時の映像を確認しましたが、あれは本当にひどいものでした。主催者の言動は常軌を逸しており、精神的に何らかの問題を抱えているのではないかと疑いたくなるほどです。怒鳴り散らしたかと思えば、後日には泣き叫ぶような記者会見を開くなど、その振る舞いは到底常識的とは言えません。一体何者なのか、理解に苦しみます。あの記者会見を見て、かつて話題になった野々村議員の号泣会見を思い出した人も多いのではないでしょうか。
さて、話は変わりますが、日本における女性の社会的地位について、国際的な評価では「女性が虐げられている国」として見られることが少なくありません。たとえば、女性の管理職や国会議員の割合が他国と比べて低いことがその根拠として挙げられています。しかし、私はあえて声を大にして言。「日本は世界で最も女性が暮らしやすい国の一つである」と。
私はこれまで中国やベトナムで数年間生活し、現地の工場で管理職として勤務していました。その経験の中で、現地スタッフ、特に女性たちから多くの相談を受ける機会がありました。中国でもベトナムでも、女性は非常に勤勉で、採用の際にも女性を優先する傾向が見られました。では、男性はどうかというと、中国では一人っ子政策の影響もあってか、何もしない若い男性が多く見受けられました。街中では、妻が働いて家計を支えている一方で、夫は遊び歩いているという家庭も珍しくありませんでした。
一方、日本ではまず男性がフルタイムで働き、女性はパートタイムで家計を支えるという形が一般的です。もちろん、これは一つのモデルに過ぎませんが、無理なく働ける環境が整っており、職場でも女性に過度な肉体労働を強いるようなことは少ないと感じます。女性が安心して働ける職場環境が整っている点では、日本は非常に優れていると実感しています。
さらにベトナムでは、中国以上に「夫が働かない」家庭の割合が高いように感じました。実際、昼間から若い男性が何をするでもなく街をうろついている姿を何度も目にしました。驚くべきことに、仕事が非常にできる優秀な女性ほど、どうしようもない夫と一緒に暮らしているというケースも少なくありませんでした。これは文化的背景や社会構造の違いもあるかもしれませんが、女性が家庭と仕事の両方を背負わされている現実を目の当たりにし、日本の女性たちがいかに恵まれた環境にあるかを改めて実感しました。
もちろん、日本にも改善すべき点は多くあります。しかし、他国と比較したとき、日本の女性たちは比較的安定した生活基盤の中で、自分のペースで働き、家庭を築くことができる環境にあるのではないでしょうか。そうした意味で、私は日本が「女性にとって世界一住みやすい国」であると、胸を張って言いたいのです。



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